退院後の生活支援―就労継続支援を利用するべきか、デイサービスやデイケアを利用するべきか

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます!
昨年はたくさんの方々にお越しいただき、本当にありがとうございました。

2025年も、みなさんの「やりたいこと」や「目指したい生活」に向けて、全力でサポートしていきます。リハビリを通じて一緒にできる喜びを増やしていきましょう!

今年も、みなさんとの「つながり」を大切に、さらに良いサポートができるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします!

つなぐラボ代表 安藤文浩

ここからが今回のコラムの本題です。
病気や障害で入院生活を経た後、社会復帰を目指す際には、適切な社会資源(支援サービス)を選ぶことが重要です。しかし、“就労継続支援”と“デイサービス・デイケア”の違いを理解し、自分に合ったサービスを選ぶのは簡単ではありません。ここでは、それぞれの特徴を整理し、どのような場合にどちらを選ぶべきかについて考えてみましょう。


1. 就労継続支援とは?

**就労継続支援(A型・B型)**は、働くことを通じて収入やスキルを得るための支援サービスです。対象は障害者総合支援法に基づき、以下の方々が利用できます。

  • 対象者
    • 身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳を所持している方、または医師の診断書で障害が認められる方。
    • 一般就労が難しいが、就労意欲があり働きたい人。

A型B型の違いは以下の通りです:

  • A型:事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の給与が支払われます。
  • B型:雇用契約は結ばず、成果報酬として工賃が支払われます。

特徴と目的

  • 一般企業での就労が難しい人が、仕事を通じてスキルアップを図る。
  • 自立や社会参加を目指す。

2. デイサービス・デイケアとは?

一方、デイサービスデイケアは、介護保険法に基づく高齢者向けの通所サービスです。日常生活の支援やリハビリテーションを通じて、生活機能の維持・改善を目的としています。

  • 対象者
    • 要支援・要介護認定を受けた方(介護保険証を持っている)。
    • 40歳以上で特定疾病(脳梗塞、パーキンソン病など)が原因で認定を受けた方。

デイサービスデイケアの違いは以下の通りです:

  • デイサービス(通所介護)
    • 日常生活の支援が中心(入浴、食事、レクリエーションなど)。
    • 比較的軽度のリハビリが含まれる。
  • デイケア(通所リハビリテーション)
    • 専門職(理学療法士、作業療法士)による医療的リハビリが中心。
    • 医師の指示が必要な場合が多い。

特徴と目的

  • 安全な環境で日常生活を送れるようサポートする。
  • 身体機能や認知機能を維持・改善する。

3. どちらを選ぶべきか?

退院後にどのサービスを利用するかは、以下のポイントを考慮して決定する必要があります。

就労継続支援が適している場合

  • 就労意欲がある場合:仕事を通じて社会参加や収入を得たい人。
  • ある程度の体力や能力がある場合:決まった時間に働くことができる体力や規律がある人。
  • 将来の一般就労を目指している場合:スキルを磨き、最終的には企業での就職を目指す人。

デイサービス・デイケアが適している場合

  • 日常生活に不安がある場合:食事や入浴など、基本的な介助を必要とする人。
  • リハビリが必要な場合:退院後のリハビリが重要で、専門的な支援が必要な人。
  • 体力や集中力に自信がない場合:長時間の作業が難しい人。

4. 両方を組み合わせることも可能

状況によっては、就労継続支援デイサービス・デイケアを組み合わせることも検討できます。たとえば、週の前半はリハビリを目的としたデイケアを利用し、後半は就労継続支援B型事業所で軽作業を行うといった形です。

さらに、近年注目されているのが自費リハビリの利用です。自費リハビリは介護保険や医療保険の枠を超えたサービス内容が提供され、以下のようなメリットがあります:

  • 柔軟なプログラム:利用者の状態や目標に合わせたオーダーメイドのリハビリが可能。
  • 集中した支援:マンツーマンで専門職(理学療法士、作業療法士)による集中的なリハビリ。
  • 期間や頻度の調整:介護保険の制約がないため、必要な頻度や時間で利用できる。

たとえば、就労継続支援やデイケアで基礎的な支援を受けつつ、自費リハビリでさらなる機能回復を目指すという選択肢もあります。

自治体や相談支援専門員(ケアマネジャー)に相談することで、最適なプランを立てることができます。


5. まとめ

退院後の支援サービスは、あなたの状態や目標によって選ぶべきものが異なります。

  • 働きたい場合:就労継続支援。
  • 日常生活のサポートやリハビリが必要な場合:デイサービス・デイケア。
  • さらに専門的なリハビリを受けたい場合:自費リハビリ。

まずは自分の目標や現在の状態を明確にし、必要に応じて地域の相談窓口や事業所に問い合わせてみてください。一歩ずつ、理想の生活に近づいていきましょう。

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